50の手習い

放送大学・大人バレエ・語学学習を中心とした徒然日記

あの子たちは今どうしているのかしら

100均で揃えたぞ!

トウシューズの先をかがるために100円均一でたこ糸と太めの針を購入しました。トウシューズを縫う専用の糸と針を購入しようとしたら2000円近くします(-_-)

私の先生はたこ糸でかがっていたけどな。

 

試験が終わって、久しぶりにバレエのレッスンに出掛けました。もうグデグデ。こんなに体力が落ちているとは、と愕然としました。体力と筋力向上が今の目標です。

 

前回、「教室も道具選びも大切」と書きました。

 

harbory.hatenablog.com

 

 

20代半ばでバレエを始め、数か所のお教室にお世話になりました。とりわけ強烈な思い出がある教室があります。生徒さんの数は数百人。助教の先生も数名いらっしゃる大所帯な教室でした。そこの助教の先生方は穏やかな方ばかりだったのですが、問題はオーナーである大先生でした。

 

とにかく、パワハラモラハラ。私は当時社会人で中学・高校生と同じクラスでレッスンを受けていたのですが、そこで繰り広げられていた毎度のパワハラに唖然としてしまいました。ある時、なかなか思うようにアンシェヌマンをこなせなかった一人の中学生に向かって先生は激高、散々罵った挙句に「お前の親がこの街で暮らせないようにしてやる」と言った時のことは今でも鮮明に憶えています。もはやただの893。

 

レッスン後、先生の居ないところでほかの中学生にこっそり聞いてみたんです。

 

「お母さんは先生がああいう人だって知っているの?」

「だいたいは知ってる。」

 

私はほかのお教室へ行くということは考えないのか聞いてみた。

すると、答えはこうだった。

 

「ない。今までずっと大変だったし、やっと発表会でいい役もらえるようになったから。それに受験だから今度の発表会が終わったらやめるからそれまでの辛抱。」

 

このお教室は年功序列で年数が長いほど大きい役が回ってくるのでした。もちろん、コンクールで賞を取れるような子は三段跳びで例外的に大きい役をもらっていましたが、そういった生徒に向かって先生が恩着せがましく言っていたことも憶えています。そしてなぜか飛びぬけて能力の高い生徒を虐めて追い出していたことも知りました。

 

「それって外へ出てもっと高みをめざせっていう親心じゃないの?」って思われるかもしれませんが、そうではなかったと思います。少なくとも私が知っている2人は突然先生の態度が急変して教室にいられなくなったと聞いています。本人から直接です。二人とも一時期、精神的に病んでしまい、一人は完全にバレエから離れてしまいました。それなのに大先生は「え?この子がどうして?」な子を引き上げて某バレエ団直属のスクールにねじこんだり。

 

バレエ教室はほぼ個人経営のひとつの城です。「私はこの城の主なのだから何をしようと私の自由」、というのはあまりにも時代錯誤すぎます。ここで何か起きてもどこへも助けを求められないのがまた辛いところです。そして毎度言ってしまうのですが、じつに「日本らしい」世界がまだこの国のあらゆるところに存在します。そんなところで子ども時代のたいせつな時を過ごさせてしまうのは、あまりにも酷だと常々思っています。

 

バレエのレッスンを再開して「あの子たちはどうしているのかしら」とふと思い出して長々と書いてしましました。

 

お読みいただき、ありがとうございました。